ガン細胞が発生、成長する
過程をまとめると

　ここまでの流れを整理してまとめると、上のような図になるのかなと思えます。60兆個ある正常細胞に化学物質や放射線が働きかけるか、分裂時のDNAミスコピーによって、正常細胞の中のいくつかが最初のガン細胞になる。

　しかし通常は、血液が充分に流れているため、細胞内のミトコンドリアが異常を察知し、細胞死（アポトーシス）に誘導する。

　ところが、たまたま最初のガン細胞が生まれた場所が血流や組織液が滞るか少ない場所だった場合、低酸素状態になりミトコンドリアのはたらきが悪くなり、ガン細胞は増殖を始める。

　しかし少なくなった血流や組織液中に免疫系（リンパ球）が含まれていれば、それらのガン細胞の大多数は駆逐される。しかし血流や組織液が余りに少ないと、リンパ球がガン細胞に到達することが出来ず、免疫系を逃れる。

　一度増殖が始まると、中心部はさらに低酸素状態になるので、ミトコンドリアはますます不活性になり、クエン酸回路や電子伝達系のはたらきが抑制され、ガン細胞にとって都合の良い解糖系だけが活性化する。

　その結果、ますますガン細胞が増殖する。

　というようなことを分かりやすくまとめてみたつもりですがどうでしょうか。これが正しければ、ガンの増殖に対して化学療法以外に、自分だけで出来そうなことがいくつかあるように思います。