同じような内容の繰り返しになりますが、私がこの章を書き始めたきっかけは、ガン細胞は低酸素状態という環境を好んでいて、そういった環境の中で何らかの原因により最初のガン細胞が生まれると、その低酸素状態という環境により、より増殖しやすい環境が整うため結果的にガンと言う病気になると言う前提に立っています。
その根拠として、低体温や低血圧、コレステロールの過多、炎症といった、血液が充分に供給されない症状を持つ方にガンが多いらしいという話を根拠にしています。
しかし最初の頃の話に若干戻りますが、これは
@ ガン細胞が増殖しやすい低酸素状態という環境が最初にあり、そこでたまたま最初のガン細胞が生まれて増殖した
と考えているわけですが、実は逆に
A 何らかの原因でガン細胞が生まれ、勝手に増殖を始めたため、周りの環境が低酸素状態になった
とも考えられます。
つまり私は前者の立場に立って話を進めて、従って低体温や低血圧と言った身体症状を改善すればよいと前章で結論を出したわけですが、後者の立場に立つと話は逆転します。
それは、ガン細胞にとってもやはり低酸素状態は好ましくない状態であり、それを解決するために血管新生因子という物質を分泌して新しい血管を作る、とも考えられるからです。
そして後者の立場に立つと、運動や食事の改善、ストレス解消等により低体温やコレステロールの問題が改善されると、血流も回復し、ガン細胞に豊富な栄養と酸素が供給されますます増殖する可能性がある、という結論になります。
そこで血管新生阻害薬というものが開発され、実際に投与されているわけです。
この@とAの考え方は、低酸素状態が最初からあったのか、ガン細胞の増殖によって生じたのか、というまったく相反する二つの過程から出発しています。
そしてネットの情報を見てもこの点について詳しく解説されらものは、私の力量では見つけることが出来ませんでした。
というわけでどちらがより実態に近いのかと言うことは私には分かりません。ただ前ページに書いたような内容を認めるとすれば、私は@の立場を取るだろうなと今は考えています。
従ってその立場から考えると、本当の初期状態なら血管新生阻害薬を使う方法も考えられると思いますが、一般的に検査で見つけられるようなガン細胞まで成長していれば、この薬の効果はひじょうに限定的にならざるを得ないと判断できます。
ではどうするかというと、やはり運動、食事、ストレス解消によって正常な血管のはたらきを改善することが良いのかなと思っています。