入浴や温泉はガンを抑制できるか?

 前ページからの続きです。温熱療法は有効そうに思えるものの、余りメジャーな方法になっていない理由は、やはり温めるだけ、という怪しげな方法だからでしょうか。

 しかしがん治療ではありませんが、昨日書いたアイロン療法お灸、温泉、サウナ等は、どちらかと言えば健康に良いという評価を得ています。

 局所的な加熱が難しいとはいえ、例えば温泉に入れば体全体が温まり血行が良くなると言われています。当然体内の奥深い部分の体温も多少は上昇すると思われますので、体表に近いガンだと温泉はそれなりの抑制効果があるような気もします。

 悪性腫瘍がどこに転移するか分からないならば、見つかった部分だけを温めるだけでなく、いっそのこと体全体を温めたほうが転移した細胞も増殖しにくいことになります。

 というわけで手軽に出来る方法は入浴じゃないかと思うわけですが、調べてみると40℃のお湯に10分ぐらい浸かっても、体の内部の温度は0.5℃ぐらいしか上昇しないようです。

 あまりたいした変化ではないようにも思いますが、血圧の変化を見ると一目瞭然で下がっていきます。つまり血行が良くなったと言うことです。

 じゃあということで、もっと熱いお湯に入ればいいじゃないかという気もしますが、余りに熱いと、体が危険を察知するのか、交感神経系が緊張し血圧が上がってしまうようで、今度はガン以外の脳卒中と言った危険が増すように思います。

 一方ガン細胞がダメージを受ける温度は42℃以上だそうです。と言うことは残念ながら40℃程度の入浴ではガン細胞に直接ダメージを与えることは難しいのかもしれません。

 しかし、それでももしかすると表層部分のガン細胞にはほんの少しなら効果があるかもしれないとも思えます。

 であるならば悪性リンパ腫によって首筋のリンパ節が腫れているなら、ここは表層部ですから、ここを温めることによって何らかの効果が得られるかもしれないという期待はもてそうです。(私の個人的考えですから、そのまま実行されては困ります)

 また私の連れのような、どこに原発病巣がどこにあるのか分からないような悪性リンパ腫の場合は、体全体を温めることで、ほんの少しなら効果があったかもしれないなと今になって思っています。

 しかしでは温泉等に通い詰めればガンは治るのかと直に問われれば、答はやはり「う〜ん???」と唸るばかりです。

 いろいろネットで調べていくと、ガン治療で有名になった「玉川温泉」のことが、「がんサポート情報センター」に書かれていましたが、ここでもやはり「気休め」でしかない、というような記述が多く見られます。

 しかし例え「気休め」でしかないにせよ、それで安心でき、「もう少しがんばろう」という気になれるならば、違った意味ですが、効果があったと言えるのかもしれません。


表紙に戻る 自分で出来ること ガンに効く温泉?