エキナセアとは

 前ページで健康食品を利用する場合の考え方についてまとめました。その事も念頭に置いて、再び「ガンに効く」と書かれている様々な健康食品について今後も調べていこうと思います。

 今回は「エキナセア」という物質ですが、これも私は初耳です。ウィキペディアで調べてみると「ムラサキバレンギク」というキク科の植物でした。

 原産は北アメリカで、掲載されている写真を見ると、要するに紫色のキクです。ただ花びらが少し下向きに咲くようです。

 炎症や傷の治療に用いられ、免疫力を高めると書かれています。ただ何故高めることが出来るのかと言うことは書かれていません。しかし炎症や傷の治療に用いられていると言うことは、一定の薬効があると解釈して良さそうです。

 ではどこに薬効があるのかというと、根の部分だそうで、これを乾燥させて、北米ではハーブとして利用していたようです。

 ではなぜこの根の部分に免疫力を高める効果があるのかということですが、成分を調べてみると、アガリクスのページに出てきた多糖体(グルカン)が含まれていると言うことで、これがリンパ球を刺激して免疫力を高めると言うことのようです。

 一方安全性として、過剰摂取は発熱、吐き気、下痢を起こす可能性があり、さらに人によってはアナフィラキシー等の健康被害が報告されているそうですから、単純に「免疫力を高める」という言葉だけを信じて利用するのは考え物です。

 実際の臨床例ですが、風邪に対しては、一定の効果が認められているみたいです。ただしそれは風邪の予防ではなく、風邪をひいたあとの症状の緩和と言うことです。

 ということは、風邪をひいたら市販の風邪薬(総合感冒薬)を飲めば充分と言うことであり、漢方や生薬にこだわるとしても、そういった漢方薬を服用すればいいのであって、あえて「エキナセア」にこだわる理由はないように思います。

 さらに風邪に対してもこの程度ですから、免疫力を高める効果についても限定的であって、さらに高めようとして過剰摂取すると、下痢等の症状を引き起こす可能性もあります。

 従って、この商品の「免疫力を高める」という部分に注目して「抗ガン作用」を期待するのは、ちょっと厳しい印象です。

 あえて私が選ぶとしたら「アガリクス」を選択すると思います。


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