クマザサとは

 最近新聞紙上の広告でよく見かけます。その効能を見ると、どちらかというと整腸作用に重点を置いて、便秘等に効くというものです。

 ということは繊維質を多く含むのかなという気がしますが、それによって免疫力が高まるとか、ガンに効くという記述までは無かったように記憶しています。

 そこで先ずはいつものようにウィキペディアで概略を把握します。内容を読んでみると、確かに「クマザサ」という名称は存在するようですが、こういった高さが1〜2m、葉が20cmを越える大型のササには様々な種類があり、それらすべてをひっくるめてクマザサと呼ぶみたいです。

 掲載されている写真を見ると、昔私が子どもの頃付近の空き地で見かけて、葉っぱを切り取って笹舟を作ったものと同じですが、もう少し大型のものであるようにも思えます。

 また、クマザサの本家として扱われているのは、冬場になったとき、葉っぱの周辺だけが茶色く変色し、中央部が緑色のまま越冬するもののようです。その色合いの美しさから、観賞用に植えられている場合もあります。

 また正しい名称を漢字で書くと「隈笹」となり、「熊笹」は誤字だと書かれています。ただし健康食品に使われている表記はどちらもあるみたいです。

 成分を調べてみると、当たり前ですが色々なものが含まれています。しかしどの成分が免疫力を高めることになるのか、またはガンに効くのかは分かりませんでした。(多糖体という記述が一番関連するように感じましたが)

 ところで、例えば我々が普段口にしている野菜も、そのすべてが一種類の物質から出来ているようなことはなく、様々なビタミンやミネラルが含まれているはずです。

 そういった一般的な食物に較べて、このクマザサが特別な成分をもっているのかというと、多糖体云々という記述が散見されるものの、それが本当に何らかの作用があるのかどうかと言うことを臨床的に確かめているわけではなさそうです。

 これは他の健康食品にも共通していることですが、この健康食品にはこんな成分が含まれています、と書いて、その後にズラズラっとその名前が並ぶと、いかにもその健康食品が特別であるかのような錯覚をしてしまいます。

 しかし我々が日常的に摂取している大根や人参、ジャガイモ、タマネギ、なす、キューリといった野菜でも、その成分を細かく書いていけば、一般に紹介されている健康食品の成分表と何ら変わりがないと思われます。

 つまり、どんな食べ物でも、毒でなければ基本的には健康食品としての要素を持っていると思えるわけで、健康食品の場合はそれに、普段は食べないものや飲まない特別な食品という付加価値をつけることにより、何か特別な作用があるかのように思わせる記述が多いように思えます。

 だから健康食品はあえて必要ない、と真っ向から否定するつもりはありません。何回も書いていますが、それが体に良いと思うだけで免疫力が高まる可能性もあると思っています。

 また様々な成分が人間の生理にもしかしたらうまく働いて、人によっては素晴らしい効果を生み出す可能性も充分あると思っています。
 
 さらに「笹の葉」は、昔からお弁当を包むために使われていたりしますが、これは見た目や包みやすさもさることながら、抗菌作用も働いているんだという記述もあります。

 その意味からすれば、これらのエキスは体によいと言うことも納得出来るような気がします。


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