骨髄穿刺

 連れが入院してから「骨髄穿刺」というのを数回行ったと思います。大変痛い検査だと私は聞いていましたので、それだけで弱った体には大きな負担になるなと私は思っていました。

 また「痛み」ということに関して、私だったら耐えられるだろうかと自問自答しながら結果を聞いていたことを思い出します。

 骨髄穿刺の方法そのものはここでは省略しますが、主治医から「この検査を行えば骨髄中の造血幹細胞の状態が分かるので」と言われてしまうと、患者側としては断るすべを持ちません。

 本人はかなり痛い思いをしたようですが、「しょうがないね」ということで、あまり愚痴を言わなかったことに驚かされました。

 結果ですが、入院時と寛解となって退院するときの2回行いました。1回目の検査では、特に主治医からのコメントはなかったのですが、寛解時の検査のときの説明で、以下のような話がありました。

 以下闘病記からの抜粋です。

 「骨髄の異常は、骨髄穿刺の針を抜くときの感触で、ある程度分かります。Yさんの場合、入院直後と今を比べると、今のほうが明らかに良い感触でした」と言われた。言われたときは、「そんなもんか」と思ったが、後日、「骨髄中にリンパ腫細胞は検出されなかった」と伝えられ、主治医の感触が正しかったことが証明された。

 というものです。どうしてそうなるのかはよく分かりませんが、あえて想像するなら骨髄中に本来不要な血球が多量に存在し、それが骨髄液に濁りをもたらし、通常の感触と異なってしまうのかなと感じました。

 本来は透明で澄み切ったような骨髄液が、ポタージュのような小さな微小粒子が多数混ざってしまった状態になっているということでしょうか。

 実際のところはよく分かりませんが、闘病記にあるように、「感触がよかった」ということと、寛解状態になったということは密接に関係しているようですから、上記のイメージで正しいのではと思っています。

 しかしだからと言って、リンパ腫細胞がまったくなくなったかと言うと、個々の細胞の大きさは骨髄穿刺の針の内径に比べれば驚くほど小さいはずですから、要するにリンパ腫細胞の濃度が限りなく薄くなった状態ということでしょうか。

 だとすれば、寛解の定義にも関係しますが、すべてのリンパ腫細胞を完璧に取り除くことは、抗がん剤やリツキサンでは不可能に思えます。

 やはり最後に威力を発揮するのは自身の免疫力ですから、体力維持が最も大事なんだろうなと今でも思っています。


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