口内炎が終息に向かう

 8月1日(水)、転院45日目。いつもの時間に病院へ。

 2日間遊んできたので、若干引け目を感じながら病室へ。副作用でやつれ果てているのではないかと心配だったが、想像していたより元気だったので安心した。

 食べられないことは辛いようだが、気持ち悪いとか吐くとかの症状がないだけましか。本人の楽天的性格も効を奏している。

 この日も朝から37度代の熱が昼まで続く。食べられず、体重が減少していくので、点滴に高栄養剤が追加されている。後々分かってくるが、この栄養剤は相当カロリーがあるのか、すぐに体重が増えてくる。

 発熱を抑えるため抗生物質、白血球を増やすためノイトロジンも点滴。ノイトロジンの影響で、若干腰痛。これはノイトロジンが脊髄に血球生産の負荷をかけるために生じる。

 2日(木)。口内炎がひどく、熱があって全身がだるい。副作用がかなりきつくなってきた。これで病気が治ればいいのだが、そうでないと割りが合わない。

 腰が痛いというメールを見て、マッサージャーを急遽購入し持参。私自身もやってみたが結構気持ちが良い。Yだけでなく、看護士さんにも受けたようだ。

 病室に、入院後初めての請求書がきていた。恐る恐る封筒を開けてみると、「が〜ん!」当然ながら高額だ。あっちの貯金をこっちにうつして、こっちの貯金を引き出して、足りない部分は一時的にこっちから立て替えてと、頭の中を資金繰りが飛び交う。

 とりあえずクレジットカードで払うことにして、引落としの日付を若干先に延ばす。クレジットカードにはマイレージが絡んでくるので、この辺はちゃっかり利用させてもらうことにする。

 それにしても、迂闊に病院にもかかれない。ましてや検査だ、手術だ、入院だとなると、のちのち高額医療費の還付金が戻ってくるとは言うものの、当面は自力で支払わなければ成らない。

 手持ちの金がない場合は借金だろうか。とんでもない話だ。運良く?保険に入っていればいいのだが、普段健康体であればあるほど、保険の必要性は感じない。

 そしていざ病気になると、当たり前だが保険会社はどこも受け入れてくれない。どうもあこぎな商売に思えてしょうがない。しかしそう思いつつ、我が家はおまじないのつもりで最低限の保険に入っていたのだ。これはラッキーだったとしか思えない。

 入室時は熱があったが、退室時には薬が効いたのか平熱に下がっていた。解熱剤の効き目はすごい。見る見るうちに下がる。

 しかし4時間ぐらいたつと、再び上昇。これの繰返しだ。体力があり、精神的にも耐えられるなら、熱は出しておいた方が良い様な気もする。ただし、骨髄抑制での発熱なので、通常の考え方とは違うのかもしれない。

 3日(金)。朝38.3度。血圧正常。高栄養剤のせいか、体重が増え始めた。10時頃には熱も下がってきた。朝起きたときが高い。

 胸のレントゲンを撮影。ようやくのどの脹れが引き始めた。後から聞いた話だが、口内炎は、Yにとって一番辛い副作用だったらしい。点滴はソルデム、高栄養剤、メロペン。ノイトロジンの効果で白血球が急増。


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