咳、嘔吐、下痢、味覚異常、発熱 

 1月18日(日)。治療が始まった。

 Yは「食べられないから、腹が減ってしょうがない」と、内心の不安を隠すように、のんきに言う。しかし、これからの副作用を考えると、今だから言えるとしか思えない。

 19日(月)。朝方少し嘔吐。血栓予防のレミナロンを点滴。白血球下がる。しかしFDPが高い。この数値が高いと、血栓が出来やすいことが分かった。心配になる。

 眠いと言い出したので、これは脳に血栓がと思ったが、どうやらキロサイドの副作用らしい。赤血球を輸血。

 Yから、肩がこって眠いというメールがくる。下痢はまだそれほどひどくないが、やはり吐き気がでてきた。血小板輸血。熱が37.7度。軽い咳も出始めた。

 21日(水)。抗がん剤の副作用に加えて発熱。昨晩は39度の熱。昼ごろは37度台。午後病院へ。意識はしっかりしているし、トイレにも自分で行ける。

 下痢の回数が増えてきた。眠いというよりまぶたが重いということが分かった。血小板輸血、サクシゾンで少し熱が下がる。

 22日(木)。妹さんが来院。熱は38度。吐き気なし。イダマイシンの副作用が薄れ始めたか。しかし下痢はひどくなっている。たぶん腸内細菌が全滅状態。キロサイドは明日で終了。

 23日(金)。咳のしすぎで背中が痛む。痰が絡み始めた。風邪だろうか。肺炎にならなければいいのだが。抗生剤はマキシビーム点滴。しかし白血球が少ないので苦戦している。

 朝から38度を越え、午後2時半に39度近くまで上がる。CRPは7.6と高く、赤血球も少ないので輸血。一方、やたら増えていた白血球は140と減少。治療の効果ありか。

 しかし熱が高いのが気になる。早く下がって安心したい。もちろん本人が一番そう思っているだろう。酸素は96、血圧正常。気分は悪くないようだが、朝は吐き気に悩まされている。

 24日(土)。病院へ。比較的元気そうなので安心した。血液検査結果を見ても、とりあえず化学療法の効果が出ている。

 26日(月)。妹さん来院。血液検査をしてHLA型を調べる。結果は一週間後。型が合うなら3月に移植する予定。サクシゾン効果?で熱なし。下痢と口内炎がある。食事は二週間後ぐらいから摂れるようになる。(はずだ)

 28日(水)。体調は良さそうだが、口内炎と下痢が続いている。食べられないとストレスもたまる。栄養剤だけで少し太った。熱や吐き気はなさそうなので安心した。検査結果は順調なようだが、今後の経過がどうなるのか気になる。


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