血液中の血球は、赤血球、血小板、白血球の三種類に大別されますが、その内白血球は、さらに5種類に分かれることが分かりました。今回はその先の話で、リンパ球の種類です。
リンパ球はどうやら大きく三つに分類されるようですが、これらの名称が悪性リンパ腫の名称の基本にもなっています。名称とはたらきの違いは以下の通りです。
T細胞 | 70〜 80% |
胸腺で分化 表面にT細胞受容体があり 抗原を認識 |
ヘルパーT細胞 | B細胞、キラーT細胞を助ける さらに3種類に分かれる |
キラーT細胞 | 目標の細胞を認識し破壊 | |||
他にも三種類ぐらいある | ||||
B細胞 | 5〜 10% |
骨髄で分化 表面に免疫グロブリンを持つ |
免疫グロブリンを持っているため、それに適した抗原の 出現を感知し、抗体を作る |
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NK細胞 | 15〜 20% |
ナチュラルキラー細胞 | 体内を監視し、ガンやウイルス感染等の異常細胞を破壊 |
いきなり様々な専門用語が出てくるので、私自身困っています。一つ一つ調べながらこのページを作っています。
先ずT細胞の「T」ですが、これは胸腺で作られるため、胸腺をあらわす英語「Thymus」の頭文字をとっているようです。
ついでながら「胸腺」とは胃またはみぞおちの上部にある肋骨を結びつけている骨の裏側にある組織で、ここで骨髄からのリンパ球がT細胞になります。(分化とは、用途に合わせて細胞の形式が変化していくことです)
なおウィキペディアでT細胞の記述を見ると、この二種類以外にも「NKT細胞」「レギュラトリーT細胞」「末梢性T細胞」等もあると書かれていますので、一口にT細胞と言っても、全部で5種類ぐらいになるようです。
またヘルパーT細胞も、作られる過程によりさらに3種類に分けられるとのことで、やたらややこしいです。
次にB細胞ですが、当初は鳥類が持っている特定の器官の頭文字をとったようですが、その後骨髄(Bone Marrow)で成熟することが分かり、たまたま同じBが頭文字だったこともあり、そのまま使われているようです。
最後にNK細胞ですが、文字通りですね。「ナチュラル」というのは「生まれつき」という意味だそうです。体内に異物が入ってきて、それを感知するとすぐにこのNK細胞が活躍を始めます。
このNK細胞のはたらきについては「免疫プラザ」というページ詳しく書かれています。読んでみて「なるほど」と思われることも多くあり悪性リンパ腫やガンの予防において大きな役割をはたしているんだなと言うことがよく分かりました。
特にこのNK細胞は、人が生まれたときにはそのような能力を持っておらず、体の成長と共に栄養と教育によってどの細胞が有害であるかを判断する知識を獲得すると書かれていてびっくり。
つまり教えてやらないと満足なはたらきをしない細胞であるということです。しかし誰がどのように教えるのかと言うのがよく分かりません。
しかしそれはそれとして、このNK細胞が大量に存在すれば、ガンと闘えるという事になりそうですが、その辺については治療まで話が進んだら調べてみようと思います。