血液検査の項目(血球編)

 血液検査項目の基準値は、性別や年齢によって変わることがあり、利用する資料によって最小値、最大値の値や単位、桁数が違っている場合もあるので注意が必要です。通常は基準値を大きくはずれない限り、体に大きな影響を与えることはないようです。

名称 略号 説明 最小値 最大値
白血球 WBC
血液1(μL)あたりに含まれる白血球の個数です

好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球のすべてを含みます

2000より少ない場合、細菌等の増殖を抑えられず、様々な感染症の危険がありますのでG-CSF(ノイトロジン)を投与します

10000より多い場合は、何らかの細菌に感染し、それと闘うために一時的に増えている可能性があります

3300個 8600個
赤血球 RBC
血液1(μL)あたりに含まれる赤血球の個数です

血液の中では、この赤血球の数が一番多い数字になります

基準値より少ないと、酸素運搬に支障をきたし、貧血になる可能性があります

男400万個
女360万個
570万個
490万個
ヘモグロビン HGB
血液1(dL)中に含まれるヘモグロビンの重さをあらわします

赤血球数同様、酸素運搬能力が分かります

8より少ない場合、酸素が充分に供給されないので輸血が必要になります

男13.0g/dL
11.1g/dL
17.5g/dL
15.5g/dL
ヘマトクリット HCT
血液中の赤血球の容積の割り合い(容積比率)をあらわします

少ない場合は貧血が疑われます

多い場合は、溶液中に血球成分が多いことになり、いわゆるドロドロ血液となります

33% 45%
平均赤血球容積 MCV
赤血球1個の平均容積をあらわします、すなわち大きさです

基準値を超える場合、異常に大きい赤血球が存在することになります

MCV、MCH、MCHCの三つの数値及び赤血球の数を比べて、貧血等を判断します

84fL 102fL
平均赤血球血色素量 MCH
赤血球1個中の血色素(ヘモグロビン)量(重さ)をあらわします

視覚的には血液の色をあらわします

27pg 35pg
平均赤血球色素濃度 MCHC
赤血球1個の中に含まれるヘモグロビンの量を%であらわしています

31% 36%
血小板 PLT
血液中の血小板の数を表します

止血機能を持っていますので、少ないと鼻血や歯茎等からの出血が止まりにくくなります

3万より少ない場合、輸血が行われます

血小板だけの輸血(成分輸血)は黄色い色をしています

150万μL 340万μL


※ 1(μL)(マイクロリットル)とは1(L)の1000000分の1=10-6の体積です
※ 1(fL)(フェムリットル)とは1(L)の1000000000000000分の1=10-15の体積です
※ 1(pg)(ピコグラム)とは1(g)の1000000000000分の1=10-12の重さです


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