ガンの予防は
治療効果の上昇にも役立つはず

 前ページのまとめですが、免役を強化できたとしても、それによってリンパ腫細胞が減る場合とあまり効果がない場合があるという曖昧な結果です。

 従って本やさんに行くと免疫療法は効果があると言う本が並んでいますが、正直なところ言葉通りの効果があるとは限らないと考えた方が実態に即していると思います。

 ただし自分が持っている悪性リンパ腫細胞が、ストレス低下で生じ、既存の免疫をすり抜けたのか、それとも抗ガン剤に耐性を持ってしまったのか、さらに治療によって新たに生じたのかは、そう簡単に区別できるものではないと思えます。

 従って区別がつかない以上、少しでもリンパ腫細胞に役立てるため、一定程度の免疫が常に体内で働くような環境を作っておくことは大切であると思います。

 このことはがんの予防医学の面からも強調されているようで、ガンにならないための鉄則というのは、悪性リンパ腫が発症した後でも当然有効な方法だと思います。その内容は以下の通りです。(ガン研究振興財団)が作成している本を参考にしました)

 ただし一般的なガンの予防に関する項目ですから、必ずしもすべてが悪性リンパ腫に適合するとは限らないかもしれません。(すでにご存じの方も多いかもしれません)

@ 喫煙をしない

A 他人の副流煙を避ける

B 酒はほどほどに

C バランスのとれた食生活

D 塩辛い食品は控えめに

E 野菜や果物を多めに

F 適度な運動

G 適切な体重維持

H ウイルス等からの感染予防

I 健康診断

J 異常を感じたら検査

K 正しいガン情報

 以上ですが、個人的には不足しているものが一つあると思います。それはストレスです。ストレスにも良いストレスと悪いストレスがあって、自分が望んでいるもの(例えば音楽会で演奏をする、講演会で講演をする、スポーツをする)と言った場合のストレスは、精神に良い意味での緊張感を与えます。

 しかし望んでいないのにやらなければならない仕事や勉強?、発表会といったものには、心理的な抵抗があり、それを抑えて活動をしていると、徐々に悪いストレスがたまります。

 日常生活で、不愉快なストレスが続くと体に変調をきたすのは、私自身、妻の入院後散々経験しました。妻の看護、家事、責任ある仕事が重なり合い、すべてやらなければならないと思い詰めたことによって、自律神経がおかしくなりました。

 結果的に妻が他界した後、このままでは私も精神的に危ないと感じてその約1年後に早期退職をしましたが、その年の3月から4月に移り変わるときの精神的な開放感は、これほどまでに重圧やストレスがあったのかと思わせるものでした。(この辺りの顛末は私の別のブログ「健康生活あれこれ」でまとめています)

 高かった血圧は3月を境に20ぐらい下がり、悪夢は見なくなり、早朝に目が醒め動悸で眠れないということもなくなりました。肩こりが良くなり、イライラ感は消失。息子に乱暴な言葉を投げつけることも無くなりました。酒量も減りました。

 だからガンの予防にもなる、と一足飛びに結論を出すつもりはありませんが、ストレスがないことによって得られる開放感はそれまで味わったことがないものでしたから、体の免疫活動も強化されただろうなと感じたことは間違いありません。


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