動脈硬化対策後の
次のステップは血球対策

 前ページからの続きですが、次は動脈硬化を防止、または軽減する方法である具体的な運動や食事はどのようなものが良いかという話になるわけです。

 しかし、そこまで詳しく説明していると、このサイトの主旨からはずれてしまいますし、ネット上には膨大な情報が溢れていますから、ここでは割愛させていただきます。

 そこで次のステップですが、今仮に動脈硬化の状態が改善されたと考えると、これで血液を流すパイプの状態が良くなったと言うことになります。

 イメージ的には、経年変化で劣化し固くなってボロボロになったゴムホースが、真新しい柔軟性のあるホースに変わったと言うことです。

 そこで次に改善すべき事は何かというと、今度はその中を流れている血液の方です。何度も繰り返しになりますが、血液は血しょうと血球成分に分かれます。

 血しょうは液体成分で、この中にコレステロールやその他様々な栄養分が溶けている事になります。一方血球はお馴染みの赤血球、白血球、血小板、更にはリンパ球等の種類があります。

 この中でも最も多いのが赤血球で、内部に含まれるヘモグロビンが肺で酸素と結合し、それを毛細血管まで運び、最期に血管壁から酸素を放出し組織液に溶け込ませ各細胞に届けます。

 ヘモグロビンのヘモというのが鉄を表す言葉で、これが酸素と結合すると赤くなるので、動脈血はひじょうに鮮やかな赤になり、酸素を失うと赤味が薄れ、暗い赤になります。

 私は以前仕事で行う生物実験の予備実験として、自分の家の水槽で泳いでいた金魚を捕まえて、頭の部分を水に濡らしたガーゼ等ではさみ、尾の部分を顕微鏡で見たことがありますが、毛細血管の中を、ほぼ一列になって血球が移動している様子が見え感動した記憶があります。

 この時見えたもののほとんどは赤血球だと思うのですが、あのようなツブツブが体中を駆けめぐっているんだなということが実感できました。

 というわけで、血液の顕微鏡写真等を見ればすぐに分かりますが、血液中には赤血球があふれんばかりに入っていて、それが血しょうと共に移動しています。

 従って動脈硬化の問題が解決されたならば、次に取り組むべきは

@ 血しょうそのものの粘性を下げる
A 血球(赤血球)の柔軟性を高める

という事になるのかなと思います。つまり血管というパイプを新調したら、次は内部を流れているものをきれいにして、水のようにさーっと流れる状態を作りだそうと言うことです。(これを一般にサラサラ血液というわけです)

 ただしこの内の@については、すでに動脈硬化対策(運動と食事対策)をやることによってある程度改善されるのではないかと思われます。つまり血しょうの粘性はコレステロール値や糖分に左右されるからです。

 であるならば、次のテーマは血球の柔軟性ということになります。


表紙に戻る 自分で出来ること 赤血球の基本知識