前ページでβグルカンの由来はアガリクスではなく、パン酵母であると書きました。つまりアガリクス以外でもこのβグルカンを含む物質は、我々の食べ物の中に存在するわけです。
それらの食べ物を効率よく摂取できれば、免疫力が弱っていると言われている体に対して、もしかしたら一定の効果があるかもしれないというのが、ここまでの私の結論です。
しかし、しつこいようですが、アガリクスが必ず免疫力を高めるとは言い切れないと思っています。他のページにも書きましたが、免疫力を細かく分析すると、
@ 免疫細胞の数や濃度
A 免疫細胞がガン組織に到達できるような血流の確保
B 免疫細胞がガン組織を認識する認識力
C 免疫細胞がガン組織を破壊する力
というような4つの条件がすべて揃って免疫力が活性化された、または高まったと言えるのではないかと私は思っています。
しかしながらアガリクスを摂取することに寄って生じる効果は、基本的には@の数を増やすと言う記述が多いようですから、その効果は懐疑的にならざるを得ないと言うことです。
ただこれを摂取することによって、数が増えることはどうやら事実のようですし、またこういった健康食品を摂取することによって、精神的な安らぎが得られるならば、それは効果があったという事になるのかもしれません。
そこで次のステップとして、アガリクス以外にこのβグルカンを豊富に含む食べ物にはどんなものがあるのかを調べてみました。これを調べるのは比較的簡単です。「βグルカン 食べ物」といった検索語句で調べればいいわけです。
結果は以下の通りです。
キノコ類 | アガリクス、ハナビラタケ、メシマコブ、マイタケ、カバノアナタケ、霊芝、シイタケ |
酵母類 | パン酵母、オーツ酵母、大麦、ビール酵母 |
海草類 | フコイダン |
それぞれの食べ物によって、含まれているβグルカンの量は違うと思いますが、我々が普段食べているマイタケやシイタケにも含まれているわけですから、必ずしもアガリクスを食べる必要はないわけです。
もちろんアガリクスの方が、他の食物よりβグルカンを多く含んでいるのかもしれませんが、βグルカンそのものは基本的に人間の腸は消化しませんので、その成分量が余りに多いと逆に下痢等の症状を誘発する可能性があるようにも思います。
ということは、いたずらにその純度や含有量のみを強調するような健康食品については、購入を控えた方が賢明かなと言う気がします。
少しでも効果があればという気持ちは大事にしなければいけませんが、その人の体力や体質にあったものを選ばないといけないということですが、この部分が一番難しいことも事実です。