どんな音楽を聴いたらいいのか

 今回この音楽療法のページを書くに当たって左下に示した本を参考にさせていただきました。古い本ですがサラッと読める割には内容は豊富です。

 音楽には1/fの揺らぎがあるから、心地よいんだと言うことを述べられていますが、1/fという概念の定義がちょっとよく分かりませんでした。

 ただし音楽が耳からの刺激だけでなく、体の細胞そのものにも影響を与えているというのは、説得力がある言葉だと思いました。

 ただ残念ながらこの方が書かれているのは、どちらかというと精神的な問題を抱えた人を対象にしているようで、悪性リンパ腫であるとか免疫力を高める、と言うことははっきり言っていません。

 ただメンタルな部分の歪みが音楽によって癒され、それが体全体のバランスを整えると言っているわけで、それが回復力に繋がると考えることは出来ます。

 また快適な音楽を聴いているときの脳波は瞑想をしているときの脳波に近いと言うこともあげられています。つまり音楽を聴くことによって、一種の瞑想状態に入ることが出来ると言うことで、だとすれば音楽を聴きながら静かに呼吸をして瞑想を行えば、より効果は高まるような気がします。

 ではどんなジャンルの音楽が良いのか。もちろん前ページに書いたように聴きたい音楽を聴いてリラックス(これが大事ですが)出来れば言い訳です。

 確かに自分自身を振り返ってみても、ある時は無性に威勢の良い音楽を聴きたくなったり、またある時はマーチのような楽しげな音楽を聴きたくなったり、さらにはバロック音楽を聴きたくなったりと、その時の気分で聴きたい音楽は常に変化します。

 そうゆう観点から考えても、古今東西、多くの人が何となく耳にして心地よい思いをしているのはクラシック音楽ではないかと思われます。誰もが心地よいと思えるからこそ、クラシック音楽として長年演奏され続けてきたわけです。

 というわけで、この本の筆者もクラシック音楽について、いろいろ具体例をあげています。個人的にはあまり関心がないのですが宗教に関係するような音楽はきれいなメロディのものが多いので、静かに耳を傾けるのには向いているかもしれません。

 同じようにバロック音楽と言われるジャンルは、旋律が流れるようなものが多く、ビバルディの「四季」なんかはその最たるものです。ビバルディは四季以外にも耳に優しいたくさんの協奏曲を書いています。

 一方、私は学生時代に障害のある方の施設でボランティア活動をしていたことがあって、その時に下手くそながらギターを持ち込んで演奏したところ、元気のなかった方が、ギターの伴奏に合わせて突然歌い出し、慌てて必死にコードを演奏したことを今でも覚えています。

 その方にとっては、その歌謡曲が歌いたいまたは聴きたい曲だったのだと思います。つまり別にクラシック音楽でなくても、聴きたい曲があればポピュラーミュージックでも良いわけです。

 落ち込んでいるとき、何となく若いときに聴いた音楽を思い出して知らないうちに口ずさんでいるなんてこともよく経験します。これも体が求めているのかなと思われます。

 最近はCDを気軽にレンタルすることも出来ます。ネット環境があれば、コンピューターで好きな音楽を検索して聴くことも出来ます。クラシック音楽で何を聴いたらいいか分からなくても、クラシックの名曲100曲集なんていうシリーズもありますから、そう言ったものを聴いて好みの曲を探すのも良いかと思います。

 もちろん前ページに書いたように、自然の音でもいいわけです。そういった「効果音」の類を集めたCDもあります。今アマゾンで調べたら、以下のようなCDが人気のようです。

 ちなみに私はハワイアンも好きなのですが、ヒーリング系の巨匠として「IZ」という方がいました。若くして亡くなられた方ですが、今でも必ずハワイアンのトップにランクされています。CDの写真を見ると、「えっ?」と思うかもしれませんが、癒し系としては世界トップクラスだと思います。


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