ハワイ行きを主治医が認める

 6月24日(火)、再発入院40日目。

 昨日と同様の治療が続いている。夕方病院へ。病室ではひたすらハワイの話題。Yは何が何でも行くとがんばっている。もちろんその線で依存は無い。しかし主治医からは、私がいないところでいろいろ不安の声をかけられるらしい。当然だろう。 

 主治医が来室。2クールの治療で中断して旅行に行くことを了承したと伝えに来た。ただ少なくとも3回受けて欲しかったと、かなりしつこく言われた。当然Yは猛反発。我々家族の責任で行くことを決めましたと主張し、納得してもらった。

 帰りがけに主治医と再度会ったので、別室で少し話をした。

 「今回再発したということは、残存細胞はかなりしつこく手ごわいはずです。これの増殖を化学療法で食いとめるために、少なくとも三クールの治療を受けて旅行に行ってもらいたいと強く思っています」

 「ただ、昨年も長期に渡り入院していますので、これ以上Yさんの希望を差し止めると、精神的に治療を受け付けなくなることが予想されましたので、あえて認めることにしました」とひじょうに理解ある説明を受けた。
 
 旅行中何があっても大丈夫なように、英文での診断書も準備もしてくれることになった。帰国後はすぐに検査をして、その結果でまた治療方針を決めていきたいということだったが、とりあえず帰国後治療拒否をされることだけはなさそうだ。ちょっとそれが心配だった。

 前回の治療では、抗がん剤が終了し、5日後ぐらいから発熱が始まり、(今回は5日後が6月30日になる)8日後に頭痛(7月3日)で12日後に回復した(7月7日)。このあと3クール目の治療を行うと、最悪の次期にハワイ行きが重なる。もし行わなければ最も回復した時期にハワイに行ける。その意味では良いタイミングだ。

 25日(水)。今日で2クール目の抗がん剤がすべて終了。明日以降どのような副作用があるか。ハワイ前の最後の勝負。今回は早めにノイトロジンを入れているので、白血球はまだ1840ある。

 27日(金)。夕方病院へ。病室ではもっぱらハワイの話。車椅子は1ヶ月レンタルと決定。行きはホノルル空港からタクシー。その後は全日程、レンタカーを利用することにした。成田までは車。空港受け渡しの駐車場を探さなければならない。等々、ハワイの話題は尽きない。

 白血球の数値は、ノイトロジンの効果で急激に増加。10000を超えている。これならあまり発熱もしないように思えるがどうだろうか。

 ただ抗がん剤の副作用か、血球の減少かは判らないが、体がだるいと言っていた。顔が丸く見えたのはステロイド剤の影響か。しかし今のところ顕著な副作用は見えない。


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