血液検査の項目(血しょう成分編)

総蛋白 TP
血液中に含まれる、体の恒常性を維持するためのの様々なタンパク質の総量
体内の代謝に以上があると変動します

少ないと栄養障害、肝障害等が疑われます

6.5g/dL 8.0g/dL
アルブミン Alb
血液中に含まれる、アルブミンに分類されるタンパク質の量

総蛋白同様、少ないと栄養障害、肝障害、悪性腫瘍が疑われます
3.9g/dL 4.9g/dL
A/G A/G
血液中の蛋白質である、アルブミンとグロブリンの存在比率

同量存在すれば1となります

1.2 2.0
グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ GOT
(AST)

肝細胞の中でアミノ酸を作るときに利用される酵素です

肝炎等で肝臓の細胞が壊れると、これが血液中に流れ出すので数字が大きくなります

また心筋にも含まれているため、心筋梗塞等でも高い値になります

8IU/L 38IU/L
グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ GPT
(ALT)

GOTと同じです。酵素の種類が違うだけです

GPTは肝臓に含まれているので、GOTと比較してGOTの方が著しく高ければ肝臓以外、GPTの方が著しく高ければ肝臓の機能障害が疑われることになります

両者ともに飲酒でも数値が上昇します

4IU/L 44IU/L
乳酸脱水素酵素 LDH
全身の組織に存在し、ブドウ糖がエネルギーに変換されるとき働く酵素です
臓器や組織に何らかの障害が起きるとこの数値が上昇します

しかし全身に分布しているので、どこの部位に問題があるかは特定しにくいようです

106IU/L 211IU/L
アルカリフォスターゼ ALP
全身に分布し、アルカリ性の溶液中でリン酸化合物を分解する酵素です

数値が高い場合肝臓や胆のうの機能障害、骨の疾患、悪性骨腫瘍、ガン等の可能性が考えられます

104IU/L 338IU/L
γグルタミルトランスペプチターゼ γGTP
酒飲みにはお馴染みの数値です。私も気にしています

タンパク質を分解する酵素です

肝臓や胆道に障害があると数値が上昇します

女性は女性ホルモンの関係で数値は低くなります
0IU/L 73IU/L
クレアチニン CRNN
すでに尿検査のところで、この物質について説明しています

違いは血液中か尿中かということです

それぞれの値を比べれば腎臓の機能について知ることも出来ます

基本的には腎機能が50%ぐらい衰えると上昇します

2.5mg/dLを越えると、腎機能が通常の20〜30%になり腎不全を起こします

また10mg/dLを越えると透析が必要になります
0.4mg/dL 0.8mg/dL
尿酸 UA
タンパク質の一種であるプリン体が代謝された後に出来る物質

通常は腎臓から尿となって排出されます

食べ物等の関係や腎臓の機能障害で数値が高くなります

この数値が高いと痛風が起きやすくなります

2.5mg/dL 6.0mg/dL
尿素窒素 BUN
体内のタンパク質が代謝されると、最終的には尿素が出来、腎臓から排出されます

この時血液中に含まれる尿素の量を、それに含まれる窒素の量であらわしたものが尿素窒素です

腎臓の排泄されるわけですから、機能障害があればこの数値が上昇します

8mg/dL 20mg/dL
血糖 FBS
血液中に含まれる糖分の事ですが、この糖とはブドウ糖のことです

ブドウ糖は体内のエネルギー源となります

食事によって値が変動しますので、良く空腹時血糖という言い方をします

数値が高い場合は糖尿病の可能性が高いことになります

70mg/dL 110mg/dL


※ IUとは「International Unit」の頭文字で、「国際単位」という意味です。つまり国際的に定義が決められた単位のことです。従ってIU/Lは、1L中の量をあらわしていますが、その量の定義はGOT(AST)では、生物に対してどの程度のはたらきがあるかを示した数値で、単純に重さとかを表すわけではありません

※ mgは1000分の1g、dLは100mL(1Lの10分の1)なので、mg/dLとは100mL中の重さ(mg)となります


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