免疫力を左右するもの

 またまた復習になりますが、白血球というのは骨髄で作られます。その後骨髄中でそれらが分化し、一部が血管内に放出されます。これらが好酸球、好中球、好塩基球の三つです。

 一方リンパ球や単球の元になる血球は、骨髄を出てから胸腺やリンパ節、脾臓に達し、そこで免疫反応を教育(どうやって教育しているのかというのが問題ですがよく分かりません)され、体内(血液、組織液、リンパ液)に放出されます。

 このとき重要なことは、骨髄ではいつでも造血幹細胞から、各血球が前ページの表のような成分比になるように生産を続けているということです。

 さらに、何か事があると迅速に失われた血球を生産したり、特定の血球を増やしたりするストックを大量に持っていると言うことです。

 工場内に出来上がりかけた車がいっぱいあって、市場の動向を見ながら特定の車の生産量を調節する、という能力と、例えばどこかで特定の車種が急激に消費されたとき、それを迅速に補給できるという二つの体制が整っているということです。

 従って免疫力というのは、

@ 骨髄での生産体制、生産力
A 実際に体の中を動き回っている免疫系の血球数
B 各血球の成分比
C 各血球の異物に対する反応性

という四つの条件が絡み合って、その総合力で考える必要があるのかなと思えます。

 今日(2013年1月19日)のヤフーニュースで「ノロウイルスから身を守る方法は?」という記事が配信されていました。

 その中で、同じ仕出し弁当を食べても症状が出る人と出ない人がいるのは何故か?という質問に対し、 医師が「症状の個人差は、その人の体力と免疫力が関係しています。抵抗力が強い人は、体内にノロウイルスが入ってきても増殖を抑えて、症状を軽減、もしくは無症状であることが可能なのです」と答えています。

 まさに免疫力だなと思えます。こうゆう話は風邪をひきやすいと言うような場合も良く例に挙げられます。

 でさらに、感染を防ぐ(軽減する)には「抵抗力の維持が重要。食生活の乱れや睡眠不足を解消、ストレスをためないようにしてください」と答えています。

 つまり何らかの病気になりやすい人は免疫力が落ちていると一般的に言われるわけで、それを回復するためには食生活、睡眠、ストレス等を見直そうというわけです。すなわち(免疫力)=(食生活)(睡眠)(ストレス)という関係になります。(もう一つ運動という条件もあると思います)

 ただこの三つの条件を改善すると、上記四つの免疫力のどこ(何)が改善するのかはよく分かりません。結局前ページと同じような結論になってしまいます。しかし徐々に私の頭の中では免疫力というものが何によって左右されるのかが分かってきたような気もします。


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