瞑想と深呼吸

 もし瞑想という行為を継続的に行うことが出来るなら、一定の免疫力アップの効果があるかもしれないなと思うようになりましたが、では継続的に行えるかどうかとなると、そもそも瞑想の方法論も様々あって、いったい何から始めればよいのかと迷ってしまいそうな気もします。

 また瞑想の結果、免疫力が向上したのかどうかと言うことを客観的に測定する手段がないと、いくらやっただけの成果はあるはずと言っても、「本当にこれでいいのか」という疑問がつきまとうので、継続することは難しいだろうなあと推測できます。

 もっとも免疫力を測定すること自体は、採取した血液と細菌等を混ぜて、どのくらい殺傷能力があるかと言うことを見ればいいので、それほど難しいことではないのかもしれません。

 だとすると問題なのは、例えばあるとき医師から「免疫力が上がってきましたね」と言われたとき、それは病院が行った各種の治療効果なのか、自分で行った瞑想の効果なのかが分からないと言う事だと思います。

 このことは健康食品についてまとめていたときも常に感じていたことで、いわゆる病院の治療ではなく、患者さん個人が行った行為や、ある健康食品の摂取によって症状が改善したと言うことを証明するのがひじょうに難しいという感覚を持っています。

 ただでも自分の症状に不安を感じて一喜一憂するのが患者さんや家族の気持ちだと思いますが、良い方にころべば、医師はそれを治療の効果だと言うはずです。

 つまり健康食品やある種の瞑想等の行為によって症状が改善するだろうと予想するのは、他人から見れば独善的な思いこみに見える可能性があり、患者さん自身がそのことに気がつくとますます継続への意欲が失われるような気もします。

 しかし、だからといって瞑想の効果がないと断言することは出来ませんし、むしろここまで瞑想に関して調べてきたことによれば、若干かもしれませんが効果がある可能性は否定できないと私は思っています。

 であるならば、なんとかそれを継続性のあるものにすべきではないかと思うのですが、そのためには方法論云々ではなく、瞑想に近い状態を気楽に行えるのが良いのではないかなと思えます。

 くどい書き方をしていますが、要するに瞑想が深い呼吸によってもたらされるならば、いっそ瞑想などと小難しいことは言わず「深呼吸」で充分なのではないかと思えるわけです。

 これまでの前ページを見ていただくと分かるように、瞑想に入るためには、呼吸を調節し深呼吸をする、と言うのが多くの瞑想法の根幹になっているように思えるわけで、だったら瞑想よりも、むしろ深呼吸という行為に意識を集中した方が効果が上がり、なおかついつでも気軽に出来る深呼吸なら、継続性も保てるのではないかと思えるわけです。

 さらに言うと深呼吸という状態に慣れ親しんだ状態が瞑想状態であると言えるような気もします。


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