医師の言葉に一喜一憂

 7月23日(月)、転院36日目。いつもの時間に病院着。特に問題なし。

 午前中にCT撮影。相変わらず味覚異常が続いている。CTの結果、肺の影が少し薄くなっていることが分かった。咳はほとんどでなくなった。白血球が少ないので、ラステット終了後再びノイトロジンを投与。特に目立った副作用もなく、胃の痛みも治まってきた。

 帰りがけに主治医を見かけたので、「CTの結果が良かったようですが」と若干の期待をこめて声をかけると、「たしかに肺は少し改善していますが、他の臓器は依然としてあまり変化がないようです」と言われてしまった。ちょっと上向いた気持ちが、すぐに下向きへ。

 さらに、「治療の間に発熱等の急変があるかもしれません。そのつど対処していきますが、楽観は出来ません」とのことで、その口調と顔つきば、まだまだ厳しい状態が続いていることを物語っていた。

 24日。転院37日目。久しぶりの青空だ。見上げているだけで気持ちが癒される。夕方病院へ。

 時間単位で年休を取得しているものの、有給休暇の減りが激しい。上司からは遠慮するなと言われているが、仕事の割り振りもあって、そう簡単に休めない。なんとか毎日調整している。職場の理解があるのがありがたい。

 朝方、腹痛のための痛み止めを服用。やはり副作用だろうか。午前中、胸、胸横、腹のレントゲン撮影。腹痛のせいで食べられず体重も減少。今回の治療で最低を更新。

 入院当初は、抗がん剤ダイエットなどと呑気なことを言っていたYだが、だんだんそれどころではなくなってきた。レントゲン後ラステット。昼過ぎ終了。4日間連続の投与がようやく終了した。体温、血圧は正常。

 この後3日間あいて、オンコビンとなる。見かけは別人のように回復したが、体内の状況はさっぱり分からない。腫瘍マーカーという数値があるが、この数値だけで判断するのも難しいらしい。今のところ激しい副作用が出ていない事だけが唯一の慰めだ。

 25日(水)。転院38日目。いつもの時間に病院着。ここ数日食欲が増してきていたが、どうやらブレドニンの影響らしい。

 ステロイド剤は食欲増進作用がある。しかし体重は減ったままだ。相変わらず味覚異常が続いている。血液検査結果を見る限り、数値は改善傾向。

 主治医の話。

 「腎臓、肺は入院時より改善したと思います。ただしレントゲンではっきり分かるほどではありません」

 「現在白血球が少ないので感染の危険が大きくなっています。感染により治療が遅れると、リンパ腫の勢いがぶり返す可能性があります。下腹部の痛みは解消したようです」

 要するに良くはなっているが、はっきりと分かるほどではない。今後、感染等が起きれば再び悪化する恐れが十分に考えられる、ということだ。


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